●● にじみ絵教員養成講座研究会 ●●

2023.8.19  アートでコミュニケーション報告

今年は久しぶりにリアルに集うことができ、楽しかったです。

会員の他に、今年のにじみ絵教員養成講座受講中の方達や、遠方ゆえに講座に通うのを断念された方が長野県から参加されました。

アートでコミュニケーションを経験されたことのある方と初めての方が2人ペア―を組み、各自描きたい色を一つだけ選んで、無言で一筆づつ交代して描いていきます。

ほぼ紙面が色で満たされたところで筆を置き、パートナーと描いた絵を四方から眺め、これからどのように進めていくかを言葉を介してコミュニケーションします。目指すところが決まれば、また黙って描き続け、お互いの意をくみ取って完成。

制作の後はパートナーと相談して題名を決め、制作プロセスで感じたことも合わせて全員でシェアーしました。

 

参加者の感想

*人と一緒に描くことで、自分には無いものがもらえて楽しい!

*コミュニケーションを大切にしていたつもりだったけど、日頃、人の思いや目線などにあまり気づいていなかったことに気づいた。

*無言のコミュニケーションと言葉を介してのコミュニケーションの両方がうまく組み合わされているのがいい。

*楽しかった!一筆一筆笑いがこみあげてきた。

などなど…。つづきは共同作品の後をお読みください。

 



長野から参加の方から丁寧な感想を頂いたので了承を得て、ご紹介します。

***

 楽しい時間・空間をご一緒させていただき、

ありがとうございました。

 

色の濃淡・組み合わせやストローク・構成に

感情だけでなく思惑までもが表れたり、

共に表現する人によって変化したりすることが、

言語よりもストレートであり、

人との共有やその中から新たなものが

生じやすいことを実感しました。

「それもあり」「どれもいい」

そう感じ合えることが大切だなぁと

感じました。

でき上ったものも大切ですが、

それまでの過程にも意味がある。

無言のやり取りと

言語のやり取り

そこに、意味がある。

そう感じてたのかぁ!

そう感じるのぉ!

相手や自分についての新たな気づき。

移ろっていくことに魅力を感じます。

とすれば、作品として結果を残すことも大切であると同時に

過程の記録(動画や途中の写真)を残すことも意義があるかも

と感じましたが、いかがでしょうか。

 

“にじみ絵は4才ぐらいから低学年までの子どもたちに”

とお話いただいているように、

子どもにはそのままで自然のままに

惹き付け表現する魅力があると感じます。

 

機会があれば、子どもに提供してみたい!

と実感しました。

 

そして、大人にとっても、

それは、子どもへの指導を前提とした経験でなく、

大人自身に必要な経験としても

意味があると感じました。

ただ、その場合、もうワンクッション必要なのかも

しれないとも感じました。

(私の場合は、まずは、大人から…と

 構想していたので)

 

1回目の緊張感、自分では自覚しきれなかったのですが、

ご指摘いただけたので、なるほどなぁと感じました。

恐らく、大人の初学者(例えば、思考に走りやすい男性)には、

1対1のコミュニケーションの前に、

まずは1人で、そして周囲を見渡して…違いを感じ取る…

みたいな手順で、ちょっとずつにじみ絵を通して、

自らを解放するステップを入れてみるのも

一つの方法かなぁと感じました。

私の場合は、どうしても、思考から入ってしまう…

そう感じたからです。

 

もう一つは、

大人と子どもと

でのコミュニケーション

その仲介の一つの方法として

にじみ絵

が生かせるなぁとも感じました。

 

田中先生のお考えからはズレてしまうかもしれませんが・・・

整理してみると・・・

今回の体験はこんなイメージでいらっしゃったかと思います。

 

「子ども⇔子ども」←今回の体験「大人(子どもへの提供者として=先生)←大人(体験主催者)」

 

更に、私が可能性として感じたのは・・・

「大人⇔大人」←大人(大人同士のコミュニケーションの場提供者として=支援者の支援者)

「子ども⇔大人」←大人(子どもとのコミュニケーションの場提供者として=支援者)

 

うまく伝わったでしょうか・・・。

 

さて、

日頃は、実は、自身の表現としては

和紙へのにじみ

を主に取り組んでいるのですが、

今回は、

洋紙へのにじみ

を改めてドボンで経験し、

そのにじみの違いを実感しました。

同じ にじみ でも、

そこに生じる色の動きと意味合いには、

それぞれのものがあるんだなぁと

実体験をするからこそ発見できたこと

足を運んだ甲斐がありました!

 

子どもに

あるいは、

コミュニケーションに

そして、

共に創り出す

という趣旨には、

今回のような洋紙へのにじみが

ふさわしいなぁと改めて感じます。

 

子ども

を軸に置いた取組としては、

お話しいただいたように、

実体験から得るものが大切だと感じました。

 

また、

大人

を軸に置いた取組を別にイメージすると

オンラインでの方法も考えられるなぁと

感じました。

ただ、この場合は、田中先生がお考えになっている

にじみ絵の趣旨とは、変わってしまうかもしれません。

 

以上、長々と思い付くままを記しました。

お読みいただきありがとうございます。

 

また、機会がありましたら、学ばせていただければ幸いです。

齋藤良直(男性)

「デジタル時代の子育て」読書会 まとめ

 コロナにより小学校にもタブレットが導入され、それが良いことであるような風潮に疑問に感じていましたが、やはり幼い時からデジタル機器に触れる必要はなく、幼少期からのデジタル機器の使用は脳の発育を害し、本当にパソコンを使いこなす能力をかえって損なうと書かれていたのが印象に残りました。また、子どもがスマホ依存症になりかけた時でも、最も大切なのは親と子の信頼関係だということに共感しました。

 ひとたびネットの社会に参入すれば、子どもは親の知らない、膨大な情報や刺激に直面するという事実を受けとめ、大人がもっとネット環境について学ばなければならないと思いました。

 一人で読むより、皆さんと一緒に読むことで、より深く理解できたと思います。特に、7章についてまとめて下さったのがとても解りやすく、参考になりました。

 

宮原貴子さんを迎えてのにじみ絵実践報告会

宮原貴子さんを迎えてのにじみ絵実践報告会はアットホームな雰囲気で、宮原さんの体験から語られるイメージ豊かなお話は心に響いてくるものでした。

子ども達とにじみ絵 をする時の歌やお話しも実際にしてくださり、受講者一同、その世界に引き込まれてしまいました。

「なないろの木こどもえん」の子ども達のたくさんのにじみ絵原画、キンダーハープ、羊毛人形のテーブル飾り、息子さんが幼稚園の時に描かれたにじみ絵など、たくさんの実物をお持ちくださり、目の当たりにすることができました。

「にじみ絵をとおして、子ども達に育まれるもの」をテーマとした講演後の対談も意義深い話となり、 受講者の感想も手応えがありました。宮原さんも「今回この10年を振りかえる機会を得て、とてもいい勉強になりました。」と語      られ、良き交流のひと時となりました。

(レポーター  田中あづ紀)

 

~つながりつつ学びあっていくために~

にじみ絵教員養成講座の修了生と講師が共につくる研究会です。指導者として、色彩の学びを

さらに深めると共に、お互いの実践に学び合う場です。

 

一人ひとりの子どもの、かけがえのない個性と豊な感性をはぐくむことを願い、芸術・教育の

分野で活躍するメンバーが集っています。この研究会がお互いに学び合い、現代の子どもをとりまく様々な問題を共に考えていく場になればと願っています。

 


研究会メンバーの特典 

 *にじみ絵研究会(子どものにじみ絵を実際に見ながらの研究会)に参加できます。

 *研修生・アシスタントのお声がけをさせていただきます。

 *にじみ絵の体験会、クラスの相談にのります。

 *訪問アドバイスをお受けします。

 *研究会メンバーの活動を、このウェブサイトにて紹介・発信していきます。

 *公開講座の参加費を会員価格に割引します。

入会方法

 講座・ワークショップ修了者にご案内いたします。

研究会会員の受講費について

*会員:

 にじみ絵研究会(年1回) … 参加費無料

 例会・講座 … 参加費割引あり(1回1000円)

 

*賛助会員:

 にじみ絵研究会(年1回) … 参加費2000円

 例会・講座 … 参加費割引なし

 

*非会員(講座修了生):

 にじみ絵研究会(年1回) … 参加費5000円

 例会・講座 … 参加費割引なし

これまでに開催したイベント・研究会テーマ
*季節の手しごと講座(羊毛クラフト/イースターエッグ/窓飾り/草木染め/みつろう粘土)
*シュタイナー学校の中高生の美術教育カリキュラムについて
*子どもと高齢者のにじみ絵
*アートでコミュニケーション
*研究会5周年記念パーティ
*クリスマス会
*にじみ絵研究会(実践報告)
*小学生に色彩練習の課題
*教師のための色彩練習

会員の方、研究会イベントをご覧になりたい方へ

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